「伊勢神宮への参拝=お伊勢参り」はとても神聖なもの。
江戸時代には「生きている間にせめて一度、お伊勢さんへ」という強い想いを募らせ、
全国各地から歩いて伊勢神宮へ向かう「お陰まいり」が大流行したことをご存知の方も多いでしょう。
もちろん現在も、伊勢神宮を目指し全国から多くの方が伊勢にいらっしゃいます。
伊勢神宮は「外宮/げくう」と「内宮/ないくう」の二つのお宮が中心。
「参拝の際は、まず外宮に行き、次に内宮へ向かうのがならわし」という話は有名です。
しかし、伊勢地方で古くから言い伝えられているお参りの仕方は少し、違います。
意外と知られていない「伝統的なお伊勢参り」について、ここで紹介します。
自宅地域の氏神様に「伊勢神宮へ行ってきます」という報告と、道中の安全を祈願します。
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次に向かうのが、伊勢市二見町江にある二見興玉神社。
「夫婦岩」で有名な神社です。
古来は二見興玉神社がある二見浦で禊(みそぎ/川や海、滝の水で身を清めること)を行ってから伊勢神宮へ向かうのが正しい参拝方法とされていましたが、現在は、二見興玉神社で<無垢塩祓い>を受けることで、禊の代わりとしています。
そしてその後、伊勢神宮の外宮(げくう)へ。
外宮に祀られているのは、豊受大御神(とようけのおおみかみ)。衣食住をはじめ、すべての産業の守り神です。
外宮をお参りした後は、いよいよ内宮へ。
内宮には太陽にも例えられる神様、天照大御神(あまてらすおおみかみ) が祀られています。
天照大御神は皇室の御祖先の神、そして日本人の総氏神とも言われています。
『本当のお伊勢参り』、これで終わりではありません。
最後はもう一度氏神様へ出向き、無事にお伊勢参りを済ませたことを報告します。
伊勢神宮の宮社は大小合わせて全部で125社あり、
これらは俗に神宮125社と言われています。
そのうちの一つの摂社が、海の蝶に隣接する粟皇子神社(あわみこじんじゃ)。
海岸鎮護の神と伝えられる「須佐乃乎命御五道主命(すさのおのみことのみたまのみちぬしのみこと)」が祀られています。
海の蝶のプライベートビーチ近くにひっそりたたずむその社(やしろ)は凛とした空気をまとい、荘厳な雰囲気を醸し出しています。